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精油の香りと効果を堪能できるアロマバスは、密閉した浴室を利用した効率の良い芳香方法です。歴史的に見ても薬草をお湯に浸した入浴方法は古くから親しまれ、古代エジプト、ローマ、ギリシャ人などの芳香植物を使っての入浴、日本では、ユズ、ショウブ、ヨモギなどの伝統的な薬湯が有名です。お湯への入浴は血液の循環を高め、体を温めてくれます。筋肉や肩こりなどをほぐし、疲労の回復に最適、発汗作用による汗と共に体に溜まった老廃物も排出させてくれます。このような効果に精油を加えることにより、さらなる相乗効果が期待できます。お湯に落とした芳香成分を鼻や口から吸い込むことにより、肺や脳に届かせ、お湯に溶けた芳香成分は皮膚から吸収され、血液に入り全身に循環されます。沐浴は,精油の効果が思う存分楽しめ、ひと時の楽しい空間の演出にもってこいです。
◆乾燥肌対策のお風呂でのケアについてはこちらを参考。
⇒バスタイムで乾燥肌のケア |
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1.全身浴 |
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●精油で全身浴 |
お湯の温度は、38〜39度に設定。精油はお湯には溶ず、水面に浮かんでしまいます。精油を落とす量は少なめの2〜5滴を基準にしましょう。湯に使っている間も、ときどきお湯をかき混ぜて、肌に直接精油が付くのを防ぎます。精油は揮発性が高いので、2人目が同じ湯に浸かるときは、もう1回精油を足しましょう。総数10滴以上は避けるように。刺激の強いペパーミント、レモングラス、フェンネルや柑橘系の精油は、敏感肌には強すぎます。使用を避けるか、量を減らしましょう。乳幼児には使用しないように。
朝の入浴でリフレッシュさせたい場合は、温度を42度前後に設定し、好みの精油を垂らします。しっかりと肩まで浸かり、早めに上がるようにします。熱いお湯に浸かることにより交感神経が刺激され、心身共にともにスッキリします。
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バスタブに38〜39度のお湯を張ります。 |
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好みの精油を2〜5滴、お湯に落とし、かき混ぜます。 |
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アロマバスにゆったりと15分〜20分ほど浸かります。入浴中、体をマッサージしたりすると、より効果的です。 |
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●キャリアオイルを使った全身浴 |
キャリアオイルと精油をブレンドし、それをバスタブにいれます。乾燥肌に効果のあるキャリアオイルなので、しっとりとした保湿効果を高めてくれます。キャリアオイル使用後はバスタブにオイルによるベトツキが残りますので、あと掃除は念入りに行いましょう。
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バスタブにお湯を張ります。 |
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キャリアオイルを5ml、好みや目的に合った精油を5、6滴、小皿に入れ、かき混ぜます。 |
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かき混ぜたオイルを湯の中に入れ、よくかき混ぜます。 |
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●天然塩を使った全身浴 |
発汗作用をもたらす天然塩(バスソルト)を使用した沐浴です。ミネラルたっぷりの天然塩は新陳代謝を活発にし、体をポカポカに温めてくれます。湯から上がるときは、シャワーを浴び、塩分を洗い落としましょう。
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天然塩を大さじ20杯(約10回分)を容器に入れ、3種類ほどブレンドした好みの精油を、塩の入った容器に50〜60滴落とします。 |
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容器にフタをして、両手で念入りにシェイクします。 |
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お湯を張ったバスタブに、大さじ2杯程度のソルトを入れ、かき混ぜます。 |
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●ハチミツを使った全身浴 |
ビタミン豊富なハチミツは、お肌に対し滑らかさと保湿性を発揮し、湯上りにツルツルとした感触が得られます。甘い香りのハチミツには、甘い芳香の精油がぴったりで、ゼラニウム、ローズ、カモミール、ラベンダーなどの相性が良い。ハチミツ使用後のバスタブにはベトツキが残りますので、使用後はしっかりと掃除をしましょう。
●ハチミツの香りに相性の良い精油
カモミール ジャスミン ゼラニウム ネロリ プチグレン ラベンダー ローズ |
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バスタブにお湯を張ります。 |
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小皿にハチミツ大さじ2、好みの精油5、6滴入れ、かき混ぜます。 |
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張ったお湯に精油と混ぜ合わせたハチミツを加え、良くかき混ぜます。 |
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●フレッシュハーブを使った全身浴 |
生のハーブをそのままお湯に浸し、香り成分などを体に浸透させます。
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バスタブにお湯を張ります。 |
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フレッシュハーブを水洗いし束ね、それをお湯に浮かべます。また、様々なハーブを細かく切り刻み、選択用ネットなどに入れお湯に浮かべても良い。ドライハーブは、成分が浸透しにくいため、洗面器に張った熱湯に浸し、しばらく成分を抽出させ、その熱湯ごとバスタブのお湯に入れます。 |
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2.半身浴 |
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リラックスしたい場合は、湯温をは38度〜40度に設定した半身浴がお勧め。ぬるめのお湯に、ゆったりとした姿勢で約30分お湯に浸かります。下半身が暖められる事によって、血液の循環は全身をめぐり、全身浴に比べ心臓への負担が少なく、入浴後も暖かさが持続できます。ゆっくりと汗をかかせる事により、冷え性や低血圧、腰痛、月経不順などに効果的で、ダイエットにも最適です。
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バスタブに入れるお湯は、ちょうど、みぞおちの高さぐらいまで浸れるように入れます。温度は38度〜40度に設定 |
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精油を2〜4滴ほどたらします。 |
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30分〜40分ゆったりと浸かります。 |
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3.手浴 |
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手首から指先までを、お湯に浸ける方法で、手先の冷たさに悩んでいる冷え性に最も効果的です。約40度のお湯に15分程度浸け続けます。柑橘系の精油は刺激が強いので、キャリアオイルで希釈するか、使用しないようにします。手を浸けている間、つぼなどを押さえ、マッサージするとなお効果的です。冷え性はもちろん、手のむくみ、あかぎれ、手荒れ、肩こり、目の疲れ、頭痛などにもお勧めします。
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洗面器に約40度のお湯を入れます。 |
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好みの精油を1、2滴落とし、よくかき混ぜます。 |
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両手を10分〜15分ほど浸けます。 |
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4.足浴 |
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足先はつぼが密集している部分が多く、冷え性はもちろん、むくみ、疲れ、他にも様々な効果が期待できます。病気などで入浴できないときにもお勧め、足の裏から膝までをマッサージすると効果的です。冷え性、足のむくみ、足の消臭、血行促進、関節痛、不眠症、水虫、月経痛、風邪のひき始めなどにお勧めします。
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洗面器やバケツなどに、足のくるぶしの上まで浸るほどのお湯を入れます。お湯の温度は40度ほどに設定。湯が冷めた場合のことを考え、近くに注ぎ足し用のポットなどを用意しておくとよい。足を拭く、タオルも用意しておく。 |
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好みの精油を1、2滴お湯に落とし、よくかき混ぜます。 |
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椅子に腰掛け、両足を15〜30分ほど、お湯に浸け続けます。本や音楽などを楽しんだり、リラックスした状態で行いましょう。 |
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5.シャワー |
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1日のスタートに浴びるシャワータイム、覚醒作用のある精油を2、3滴垂らすことにより、スッキリとした爽やかな気分が味わえます。就寝前に浴びるシャワーでもリラックスする精油の使用で効果的な安眠が期待できます。
●スッキリ目覚めを良くする精油
バジル パイン ペパーミント ユーカリ レモン ローズマリー |
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バスタブに足首が浸かる程度のお湯を張ります。 |
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精油を2、3滴ほど落としよくかき混ぜます。 |
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バスタブに入り、シャワーを勢いよく出す事により、精油の芳香成分が足元から立ち昇っていきます。換気扇はまわさないようにしましょう。 |
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6.フェイシャルスチーム |
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お湯を張った洗面器に顔を近づけ、大き目のタオルで頭を覆うことにより、精油の芳香成分を効果的に吸入させるフェイシャルスチーム、風邪や花粉症、呼吸器系の疾患、肌に対するクレンジング効果などにとても効果的です。風邪、花粉症、鼻づまり、喉痛、肌荒れ、ニキビにお勧めします。
◆より詳しいフェイシャルスチームの方法はこちらをご参考。
⇒フェイシャルスチームで乾燥肌に保湿を促そう。
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洗面器を用意し、約60度の熱いお湯を8分目ほど張ります。 |
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好みの精油を1、2滴お湯に落とします。 |
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頭に大きめのタオルをかぶし、そのまま洗面器を覆うように、水面から15cmくらい離して顔を伏せます。目を閉じながら蒸気を約10分吸い込みます。 |
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終わりましたら、蒸気の当たった部分を水で洗い流します。 |
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